インドネシア “ゼロからのスタート”

通りすがりの旅人としてではなく現地に生活することで得られる体験、そして仕事である映像制作の経験を活かした社会貢献ができたらという思いがあり、日本政府の国際開発援助プログラムに応募。インドネシアの国立マルチメディアトレーニングセンターでのテレビ番組制作指導のエキスパートとして派遣され、現地で2年間ボランティア活動を行いました。

言葉も文化も全く分からなかった私にとって、インドネシアでの生活はまさに「ゼロからのスタート。」インドネシア語を一から学び、伝統的なガムラン音楽を習うなど、どっぷりとジャワ文化に浸ることで地元の方々の信頼を得ることができました。

出発の直前にはインドネシアのバリ島で爆弾テロ事件があり、またアメリカ同時多発テロをニューヨークで経験していたこともあり、複雑な心境がありました。しかしそういった状況の中で現地に赴き生活することで、これまであまり身近でなかった種類の宗教、政治といった分野においても国際感覚を広げる機会となりました。


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配属地の歴史あるジャワの古都で
撮影指導


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バリの華やかな民族衣装

伸び縮みするゴムの時間

indonesia_4「時は金なり」「Time is Money」どうやらこれは世界共通ではないようです。インドネシアでは「時はゴムなり」そう、伸び縮みするのです。つまり時刻表はあってないようなもの。約束の待ち合わせ時間に遅れても誰も怒りませんし、スコールが来たら、のんびりお喋りしながら雨が止むのを待ちます。人生、そんなに急いでどこへ行く?まったく違う時間の流れを感じ取るインドネシアの方々の豊かな感性を表した素敵な言葉だと思います。